グレープフルーツの摂取によって不可逆的に阻害される小腸上皮細胞の解毒代謝酵素(CYP3A4)は、グレープフルーツ摂取の有無にかかわらず体内で常に一定の速度で合成され、一定速度で分解消失しています。これを代謝回転と言います。
グレープフルーツ摂取によって酵素の解毒機能が不可逆的に損なわれ、不活性型CYP3A4に変化します。長いものでは3~7日間持続するとの報告はありますが、不活性型に変化したとしても、また新しい酵素が作られるので3~4日後には摂取前の状態に戻ると考えられます。
また、小腸の上皮細胞自体も古くなるとはがれて、代わりに新しい細胞が作られていきますので解毒酵素の活性は数日後には元の状態に戻るものと考えられます。
したがって、グレープフルーツを摂取したからといって、永久的に解毒能力がなくなる、ということはありません。